りんりんりんご秘話2~世界初の製本!?
![](https://miyagawa-yoriko.jp/wp-content/uploads/2022/10/タケバルキー.jpg)
りんりんりんごの制作について、
出版当初のブログを、改めてご紹介します。
今回は製本についてです。
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りんりんりんごは、竹が原料である竹はだGA
(初版はタケバルキー)という紙を使った
貼り合わせのアルバム製本です。
この紙を使用できたために、しっとり、ふんわりとした、
思わずほうずりしたくなるような質感のある本となりました。
出来上がってみると、この本の絵のタッチにもよく合い、
自然な仕上がりに見えますが、本来あり得ないことだったのです。
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まず、いくつもの製本所で断られました。理由は、
しわや糊シミなどの予期せぬトラブルの可能性が
あるとのことでした。
この製本では、厚みのあるコート紙か、
ボール紙でなければ、無理と言われてしまいました。
何度もあきらめかけましたが、
”子どもの本物の感覚を育むことを
目指す、乳幼児向けのこの絵本シリーズでは、
ツルツルした質感はどうしても納得ができませんでした。
(もちろん、子どもは舐めたり汚したりするため
コーティングをするというのが、
乳幼児向け絵本のコンセプトに多くみられます。
ですが、このシリーズでは、
あえてコーティングをなくして、
子どもが直に触れその感触も楽しめる本にする。
たとえ舐めても危険がなりよう大豆インクを使用する
という考えを取りました。)
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そんな中で、
「是非、挑戦してみましょう。不可能ではないはずです。」
と申し出てくれたのは、秋田精巧堂印刷さんでした。
「前例がないので、様々な紙で実験してみます!
そのかわりお時間を下さい。」
その結果、紙自体は可能のようだが、
工程に手作業を入れなければならないという結論でした。
製本所から依頼した作業所で、作業チームを作り、
ズレを見込んだ大き目の紙での手張り作業の後、
機械で立ち落とすのだそうです。
そんなに手間(費用も)かかってしまうのでは、
大量の用紙が必要な出版ではできない話でしょう。
でもここは、極小出版ならではの強みです。
こだわり抜くことにしました。
こうして、
おそらく世界で誰も試したことのない製本による
乳幼児向けの絵本が誕生したのです!
![りんりんりんご1920px-1125px](https://miyagawa-yoriko.jp/wp-content/uploads/2020/03/Apple-apple-1920px-1125px-1024x600.jpg)
りんりんりんごは、青い林檎社からのリンクで、
精巧堂ストア
https://www.seikodo-store.com/show1.php?show=c0005
イザラ書房
https://www.izara.co.jp/picture/20020.htm
より、常時お求めいただけます。
![](https://miyagawa-yoriko.jp/wp-content/uploads/2021/10/とれたてのりんりんりんご-1024x768.jpg)
今年もりんごの季節です!