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りんりんりんご秘話2~世界初の製本!?

りんりんりんごの制作について、

出版当初のブログを、改めてご紹介します。

今回は製本についてです。

りんりんりんごは、竹が原料である竹はだGA

(初版はタケバルキー)という紙を使った

貼り合わせのアルバム製本です。

この紙を使用できたために、しっとり、ふんわりとした、

思わずほうずりしたくなるような質感のある本となりました。

出来上がってみると、この本の絵のタッチにもよく合い、

自然な仕上がりに見えますが、本来あり得ないことだったのです。

こちらは初版タケバルキー

まず、いくつもの製本所で断られました。理由は、

しわや糊シミなどの予期せぬトラブルの可能性が

あるとのことでした。

この製本では、厚みのあるコート紙か、

ボール紙でなければ、無理と言われてしまいました。

何度もあきらめかけましたが、

”子どもの本物の感覚を育むことを

目指す、乳幼児向けのこの絵本シリーズでは、

ツルツルした質感はどうしても納得ができませんでした。

(もちろん、子どもは舐めたり汚したりするため

コーティングをするというのが、

乳幼児向け絵本のコンセプトに多くみられます。

ですが、このシリーズでは、

あえてコーティングをなくして、

子どもが直に触れその感触も楽しめる本にする。

たとえ舐めても危険がなりよう大豆インクを使用する 

という考えを取りました。)

こちらは第2刷 竹はだGA

そんな中で、

「是非、挑戦してみましょう。不可能ではないはずです。」

と申し出てくれたのは、秋田精巧堂印刷さんでした。

「前例がないので、様々な紙で実験してみます!

そのかわりお時間を下さい。」

その結果、紙自体は可能のようだが、

工程に手作業を入れなければならないという結論でした。

製本所から依頼した作業所で、作業チームを作り、

ズレを見込んだ大き目の紙での手張り作業の後、

機械で立ち落とすのだそうです。

そんなに手間(費用も)かかってしまうのでは、

大量の用紙が必要な出版ではできない話でしょう。

でもここは、極小出版ならではの強みです。

こだわり抜くことにしました。

こうして、

おそらく世界で誰も試したことのない製本による

乳幼児向けの絵本が誕生したのです!

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りんりんりんごは、青い林檎社からのリンクで、

精巧堂ストア 

https://www.seikodo-store.com/show1.php?show=c0005

イザラ書房

https://www.izara.co.jp/picture/20020.htm

より、常時お求めいただけます。

今年もりんごの季節です!

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